先週(8月第2週)は「豊作見通しで相場が下押し」という流れでしたが、8月第3週はブラジル収穫の遅れとコロンビアの地震でアラビカ相場が反発し、局面が変わりました。国内でもネスレ日本が主力インスタントを値上げするなど、家計に直結する話題が続いています。この記事では、2026年8月第3週(おおむね8/13〜8/19)に出た重要トピックを7本にまとめ、出典つきで整理します。先週号は2026年8月第2週のまとめをご覧ください。
①アラビカ相場が反発——収穫の遅れと在庫減で下支え
ICEのアラビカ(Coffee C)は8月19日に1ポンド3.28ドル前後で終え、週の途中には約6.5か月ぶりの高値を付けました。背景はブラジルの収穫ペースの遅れです。米農務省系の集計では2026/27の収穫は8月12日時点で90%完了にとどまり、前年の97%・5年平均の94%を下回っています。加えてICE登録の認証在庫が約24万袋前後と2023年後半以来の低水準まで細っており、供給の細さが価格を下支えしました。ただしブラジルは2026/27で7,190万袋規模の記録的収穫が見込まれており、収穫が進めば上値は重くなるとの見方も併存します。出典:StoneX Coffee Weekly Report(2026-08-17)、Trading Economics。
②コロンビアの主要産地でM7.4の地震(8月10日)
8月10日、コロンビアのコーヒー産地をマグニチュード7.4の地震が襲いました。被災地にはカルダス県・リサラルダ県が含まれ、両県はコロンビアの生産のおよそ4分の1を占める重要産地です。収穫・出荷への影響が警戒され、ブラジルの収穫遅れと重なって週前半のアラビカ高につながりました。産地ごとの生産事情はコーヒーの産地・品種完全ガイドもあわせてご覧ください。出典:IndexBox。
③ロブスタは対照的に軟調——ベトナムの記録的収穫観測
アラビカが反発する一方で、ロブスタは下押し圧力が続いています。2026/27のベトナムが記録的な収穫になるとの観測に加え、ICEのロブスタ在庫が約5か月ぶりの高水準まで積み上がり、需給が緩んでいるためです。アラビカとロブスタで方向が分かれる展開は、インスタントやブレンドの原料コストにも時間差で影響します。出典:StoneX Coffee Weekly Report(2026-08-17)。
④ネスレ日本、「ネスカフェ」6品を約14%値上げ(8月1日納品分から)
ネスレ日本は「ネスカフェ ゴールドブレンド」など6品目を、8月1日納品分から約14%値上げしました。対象はゴールドブレンド80g/120g、同コク深め80g/120g、同香り華やぐ80g、アイスブレンド80gです。80g入りゴールドブレンドの店頭想定価格は1,100円前後から1,200円前後になる見通し。理由は長引く豆の高騰と円安によるコスト上昇です。出典:ネスレ日本 プレスリリース、共同通信。
⑤8月は食品値上げラッシュ——インスタントコーヒーも対象
帝国データバンクの調査では、主要メーカーで8月に予定された値上げは1,898品目に上り、牛乳やパスタ、即席麺などとともにインスタントコーヒーも対象に含まれています。相場と為替の影響が家庭用製品まで波及している格好です。家計への影響を抑えたい方は、まとめ買いやサブスクの活用も選択肢になります。豆の定期便はコーヒーサブスクリプション比較ガイドで比較しています。出典:帝国データバンク調査まとめ(お得らし)。
⑥スターバックスは秋の新作とご当地プログラム
スターバックス コーヒー ジャパンは8月17日に、秋の味覚巨峰を主役にしたフローズンティーを発売しました。果肉と巨峰ゼリー、隠し味のカシスを合わせた季節限定ビバレッジです。あわせて日本上陸30周年の「STARBUCKS JIMOTO PROGRAM」が8月5日から青森・群馬・沖縄で始まり、青森りんご、群馬の飲むヨーグルト、沖縄黒糖を使ったご当地ドリンクが登場しています。出典:るるぶ&more.。
⑦EUDR(EU森林破壊防止規則)の適用開始日を再確認
コーヒーを含む対象産品にトレーサビリティを求めるEUの森林破壊防止規則(EUDR)は、適用開始が大・中規模企業で2026年12月30日、零細・小規模企業で2027年6月30日に設定されています。EU向け輸出やEU市場での取引に関わる調達網の実務に影響するため、産地側・商社側の準備が続いています。産地と持続可能性の背景はコーヒーとサステナビリティ2026で解説しています。出典:EY Japan、農林水産省。
編集部まとめ:値上げ局面での家計の工夫
今週は「反発した相場」と「国内の値上げ」が同時に進みました。すぐ効く工夫としては、①飲み切れる量をこまめに買って鮮度を保つ、②インスタントとレギュラーを用途で使い分ける、③飲み比べセットや定期便で1杯あたりの単価を下げる、といった方法があります。相場は収穫の進捗と天候、産地の供給リスクで動くため、来週以降もブラジルの収穫完了率とコロンビアの復旧状況、円相場を継続してウォッチします。過去の号は8月第1週・8月第2週もどうぞ。
家庭でいろいろな産地を少量ずつ試したい方には、飲み比べセットが手軽です。例えばAmazonで「コーヒー豆 飲み比べ セット」を探すと、産地違いのセットが見つかります。
よくある質問(FAQ)
- 2026年8月のコーヒー相場はどう動きましたか?
- 8月第3週はアラビカが反発しました。ブラジルの収穫が8月12日時点で90%完了と例年より遅く、ICEの認証在庫も2023年後半以来の低水準まで減ったためで、8月19日は1ポンド3.28ドル前後でした。一方でロブスタはベトナムの記録的収穫観測で軟調です。
- ネスカフェはいくら値上げされましたか?
- ネスレ日本は「ネスカフェ ゴールドブレンド」など6品目を8月1日納品分から約14%値上げしました。80g入りゴールドブレンドの店頭想定価格は1,100円前後から1,200円前後になる見通しです。理由は豆の高騰と円安です。
- 値上げが続くなか、コーヒー代を抑えるにはどうすればいいですか?
- 飲み切れる量をこまめに買って鮮度を保つ、インスタントとレギュラーを用途で使い分ける、飲み比べセットや定期便で1杯あたりの単価を下げる、といった方法があります。用途に合うサブスクは比較ガイドを参考にしてください。
※本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載する価格・仕様・キャンペーンは執筆時点の情報で、最新の内容は各公式サイトでご確認ください。相場・値上げ情報は各出典の発表に基づきます。
この記事について
えらびログ編集部(TANY)|ホームカフェ歴15年。国内外100種類以上のスペシャルティコーヒー豆と20種類以上の抽出器具を試してきた経験をもとに、コーヒー選びの情報をお届けしています。ニュースは一次情報・公式発表・専門メディアを確認のうえ整理し、味の断定や体験の脚色は行わず出典を明記する方針です。詳しくは運営者情報・編集方針をご覧ください。
